すぐ削る歯科医が多いのはなぜ?

つぎの新聞記事を読まれた方も多いでしょう。
読売新聞 2000年7月12日「気流」欄より
そして、この新聞記事と同じ思いをされたお母様方は多いのではないでしょうか。 これは日本の保健制度(極端な言い方をすれば患者さんにとって不利益になるような処置をするほど歯科医院にとって収入増となる治療中心の制度)にも問題があると言わざるを得ないのですが、虫歯や虫歯になりかけの歯はすべて悪くなる一方だという思い込みがある歯科医が依然としているためだと考えます。
 私もこういう経験をしました。
下の写真は私の診療室に通ってこられたある子の19年前の口腔内です。
6歳4ヶ月 1983.8.1
定期健診を18歳7ヶ月まで続けていました。
18歳7ヶ月 1995.10.13
下の写真は5年振りに来院された23歳11ヶ月のときの口腔内です。
23歳11ヶ月 2001.2.13
この間、歯科にはかかっていませんでした。
つぎの写真は最近の定期健診のものですが口腔内の変化はほとんどありません。
25歳2ヶ月 2002.5.27
問題はこの子の姉です。
これがその姉の19年前、8歳7ヶ月の口腔内写真です。
8歳7ヶ月 1983.8.1
最後の定期健診時、18歳0ヶ月のときの口腔内です。
18歳0ヶ月 1992.12.14
8年振りの来院時、26歳2ヶ月のときの口腔内です。口腔内清掃状態は良好です。
 現在歯科医院に通院中、次回下の奥歯に銀を詰める予定と言う。よく見ると削ってあります。
 聞くところによりますと、前年から8ヶ月の間につぎつぎと削っては銀を詰められたそうです。
 右下奥から3番目の歯は乳歯で、あとからはえてくるべき永久歯がありません。
 (先天性欠如といいます→私がおこなっている対策と治療)
26歳2ヶ月 2001.2.16
今年の定期健診時の口腔内写真です。
27歳5ヶ月 2002.5.14

私は開業以来できるだけ歯を削らないように努力してきました。とくに永久歯は一生つかうものです。定期健診にかよってこられる方もご自分の歯を少しでも長持ちさせたいと思っていると考えています。そのために経営的には苦しくても予防に重点をおいて診療をしてきました。この姉のような例は残念ながらいくつも挙げることができます。
もう一例だけ挙げましょう。
3歳3ヶ月の初診時の口腔内写真です。
3歳3ヶ月 1987.1.12
最後の定期健診時、6歳8ヶ月の口腔内写真です。永久歯の切削は最小にしています。
6歳8ヶ月 1990.6.8
9年11ヶ月ぶりの来院時、16歳7ヶ月の口腔内写真です。
 口腔内清掃状態はそれほど悪くありません。奥の永久歯には大きな銀が詰められています。
16歳7ヶ月
上下左右の小臼歯を抜いて矯正治療中の口腔内です。
17歳5ヶ月 2001.3.16
その後、つぎのようになっています。
右下の銀がはずれてしまったためセメントを詰めました。
また右下の親知らずが曲がってはえてきたので抜きました。
18歳1ヶ月 2001.11.12
なかむら小児歯科医院
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