虫歯の原因

21世紀に入り歯科医療も大きく変わりつつあります

今までの歯科医療は対症療法が主でした。悪くなってから治療を受け、さらに治療したところが再び悪くなってから・・・
「治療を受けるたびに歯を削られ、神経をとられ、もたなくなって抜かれ、ブリッジにするために健康な歯まで削られ、さらにその健康だった歯まで悪くして神経をとられ、ついには抜かれ部分入れ歯になり、その入れ歯を支えていた歯までぐらぐらになってしまい、やがて 総入れ歯になる。」というのが ここまでに至る時間の長短ははありますが 最も一般的な「歯科にまじめに通った方」のたどる道でした。

このような経過をたどってしまう最大の理由は今までの治療が単なる「対症療法」であったことです。痛みをとめ、穴をふさぎ、あるいはかぶせるといったことだけでは虫歯の原因を除去したことにはなりません。
 
虫歯は、1.歯、2.細菌、3.食物が4.唾液中にそれぞれある条件で一定時間以上あわさったときにできます。まず 現在の状態を知ってから対策をほどこします。
 
 
  1. 歯:人によって差はありますが歯はpH5.3~5.6くらいで溶け出します。
       唾液のpHを測ります。フッ素塗布をして歯質を強化します
     
  2. 細菌:口の中には約500種の細菌がいます。その中で虫歯の原因になる菌はストレプトコッカス・ミュータンスです。この菌の数は人によって大きく差があります。
       ミュータンス菌の数を測定します。除菌します。
  3. 食物:食べ物の中で虫歯と特に関係のあるものは砂糖です。口の中のミュータンス菌は砂糖があると歯の表面にバイオ・フィルムという強固な膜をつくります。この膜は簡単には取り除くことができません。
       機械的にミュータンス菌に感染しているバイオ・フィルムを除去し、ミュータンス菌に感染していない新しいバイオ・フィルムを歯の表面に形成します。
     
  4. 唾液:個人差がありますが普通pHは7.0前後で中性です。飲食をすると一時的にpHの値は下がりますが、しばらくするとまたもとの値にもどります。だらだらと飲食するとpHが長時間、歯を溶かす値以下になります。
      だらだらと食べることをやめます。食後に歯磨きをしたりうがいをしたりキシリトールガムなどを噛んで唾液の性状をできるだけよい状態にします。口の中では歯の脱灰(歯が溶け出すこと)と再石灰化が常に繰り返されていることがわかってきました。
 

  従来の虫歯予防の方法は、「歯をよく磨こう、砂糖をできるだけ摂取しないように、フッ素塗布をして歯質の強化をはかろう」というだけでした。
 
 
今回、国立感染症研究所口腔科学部で虫歯の原因菌を一定期間除去する方法が開発され実用化されました。もっと積極的な虫歯予防法が誕生したといえます。
 
  10年ほど前に北欧から虫歯菌の検査方法が紹介されました。当院でもこれを取り入れ、ほんの数十例でしたがおこないました。しかし当時、虫歯菌が多いと判定されてもこれを除菌することができませんでした。歯磨きだけでは一時的に菌の数が減っても数時間でもとの数にもどってしまいます。そこで、ただ今まで以上に歯をよく磨くようにとか、フッ素塗布の回数を多くするとか、食べ物に気をつけるようにと言うしかありませんでした。おまけにその検査が院内で培養する場合でも高額でした。
 
  国立感染症研究所口腔科学部でお口の中の虫歯菌を除菌する方法が開発され実際に2000年7月から都内のある歯科医院でおこなわれその効果が明らかになりました。これで虫歯菌の検査が意味をもつと判断しました。また検査費用も輸入業者がかわったり検査が普及したためか当初に比べ安価にできるようになりました。
 
21世紀に入った現在、「治療が主体の歯科医療」から予防と健康増進を目標とした歯科医療」への転換の時期がきたと考えています。
 
そのために何より大事なことは「今のお口の状態を知ること」です。
 
1. 虫歯の原因菌に感染しているかどうか検査します。
2. 検査の結果、感染していれば定期的に除菌します。
3. 虫歯になりかけの歯の状態が現在どの程度でどのように移行しつつあるかを定期的に観察します。
4. フッ素塗布などをおこない歯質を強化します。
 
これらを実行することにより、歯を失う危険性を大幅に少なくできます。
 
なかむら小児歯科医院
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