本文へ移動

はじめに

虫歯は細菌による感染症です → 虫歯の原因
この細菌を除去する方法が実用化されました
 
※現在奥歯の生えた子は行っておりません。
 

 
当院は21世紀の主役である今の子供たちを虫歯、歯周病、不正咬合から守るために EVIDENCE-BASED MEDICINE (確固たる事実に基づいた医療)を実践し、できるかぎりの努力をはらっています。(→実例へ
今までの歯科治療はその大部分が対症療法でした。歯が悪くなってから治療を受け、それが再び悪くなってからまた治療を受け、さらにそれが悪くなってから・・・
「治療を受けるたびに歯を削られ、神経をとられてクラウン(歯全体をかぶせる)になり、もたなくなって抜かれ、ブリッジ(抜いた歯の両隣をクラウンにしてこのクラウンとクラウンを人工歯で橋渡しにしたもの)にするために健康な歯まで削られ、さらにそれが悪くなって抜かれて部分的な入れ歯になり、入れ歯を支えていた歯がぐらついてもたなくなり大き目の部分入れ歯になり、ついには総入れ歯になる」というのが期間の長い短いはありますが最も一般的な「歯科にまじめにかよった方」のたどるみちでした。 
このような経過をたどってしまった最大の原因は今までの歯科の治療が単なる「対症療法」であったことです。痛みを止め、穴をふさぎ、あるいはかぶせるといっただけでは虫歯になった原因を除去したことにはなりません。つめたもの、かぶせたものは歯とまったく同じ性質(たとえば硬さや熱膨張率)ではありません。長い間には歯との間に隙間ができてきます。この隙間から虫歯の原因菌が入り込んで虫歯を再発させます。
最近になって、この虫歯の原因菌を除去する方法が実用化されました。テレビでも紹介されましたが国立感染症研究所口腔科学部で開発されたDENTAL DRUG DELIVERY SYSTEM (3DS)という方法です。
 
虫歯の原因として広く知られているミュータンス菌(ストレプトコッカス・ミュータンス、ミュータンス連鎖球菌などといわれています)は幼児期に母親の口の中から幼児の口の中に感染し生後19ヶ月位で歯の表面に形成されているバイオ・フィルム(生体薄膜)に定住します。このバイオ・フィルムは簡単には除去することができず、いったん感染すると生涯苦しめられてきました。しかし、国立感染症研究所口腔科学部の最近の研究で一定の期間口の中から排除することが可能であるということが示されました。
当院でもこの方法を臨床にとりいれ、子供たちには生涯虫歯に悩まされることのないようにと願っています。
とくに、小さなお子様をおもちで虫歯で苦労された方は積極的にこの方法に参加して頂きたく考えています。
 
では具体的にどのような順序ですすめるか述べます。

1. はじめに唾液検査(細菌検査)をおこないます。

口の中には数百種にのぼる種類の細菌がいるといわれています。その中で虫歯の原因菌として有名なものはストレプトコッカス・ミュータンスです。この菌の数は人によって1ml中に数百以下から数百万というように大きく差があります。乳酸棹菌(かんきん)の数も口腔内の環境をみるのに役立ちます。人によってこれも1ml中に1,000以下から1,000,000以上の差があります。(→実例へ
検査の結果除菌が必要な場合にはお知らせします。 

2. 除菌が必要な場合には、ご希望により除菌治療をします。

歯の型をとり模型上でお口に合ったトレーを作ります。このトレーに除菌の薬剤を入れ歯面にあてるのですが、すでにできている虫歯の原因菌で汚染されたバイオ・フィルム(歯の表面にある細菌膜)を特殊な器具を使った口腔清掃で機械的に完全に除去します。
そのすぐ後で薬剤による細菌の除去をします。そして直ちにフッ素塗布をします(除菌治療直後にフッ素塗布をすることが有効です)。(→実例へ) 
 

3. ホーム・ケア

除菌治療後一週間、ご家庭でこのトレーに家庭用フッ素ジェルを入れて毎日5分間上下の歯にはめていただきます。このご家庭での一週間のフッ素応用によって新しい、虫歯菌に感染していないバイオ・フィルムを歯の表面に形成することができます。
なかむら小児歯科医院
〒351-0114
埼玉県和光市本町6-9 井口ビル2階
TEL.048-465-2009
FAX.048-464-8239
TOPへ戻る